「寺内タケシのてけてけトーク」を復刻していただきたい。

Posted: 2014年7月15日 カテゴリー: ギターやバンド活動に関する思い出, ギター見せてください!

「寺内タケシのてけてけトーク」を知っておるか。

今日は暑さで脳がトロトロにトロけているので、てーねーな文章は書けん。だから若干、昭和軽薄体な文章で行くのである。

先日、モズライト大好きなMさんが本物のモズライトをもってきてくださって、ワシも始めてモズライトを弾いて感激したという記事(mosriteを弾かせていただきました)を書いた。パソコンに移せなかったモズライトの写真を救出したので、改めて写真をお見せしたい。

⇓これだ

モズライト。本物です。

モズライト。本物です。

ウチのストラトたちに囲まれてもその漆黒のボディからただよう存在感は負けてないぞ。

そして、0フレットがあるというのもモズライトの個性だな。

Terry Modelです。

Terry Modelです。

ヘッドには「Terry Model」とある。「Terryってだあれ?」という少年少女もこのブログを読んでたりする可能性が0.001%ほどはある。教えよう。偉大なギタリスト、寺内タケシさんのことだ。

といってもワシも詳しいわけではない。たぶん今回の記事を読んだ、超ベテラン大先輩ギタリストの方は「こいつわかってねー」と思われるだろう。でも書いちゃうけどね。

さて、今回のお題の「寺内タケシのてけてけトーク」だ。これはワシがギターを始めたばかりの頃に読んでいたギターマガジンに掲載されていたコラムである。ワシと同世代のヤツラなら「あー、あったっけそんなの」というヤツもいるかもしれないが、それは少数派だろう。なぜならその頃はちょうどYngwieが交通事故から復帰してOdysseyを発表、Ozzy OsbouneがZakk Wyldeを発掘、ホワイトスネイクをクビになったJohn SykesがBlue Murderで再デビューしたりとハードロック、メタル系のギタリストがエレキ界を騒がせていた頃だ。時代はそのまま速弾き戦国時代へ突入、スピード違反ギタリストが氾濫していったのだった。ギターキッズはギター誌のメタル系のアーティストの記事にかじりつき、誰が一番早いかを気にし、自分も日々速弾きの練習をしていたのであった。みなその手の情報には貪欲で、みんなが間違いだらけのイングヴェイの楽譜やらスピード違反なフレーズ満載のCDを買って狂喜した。ワシもそうしたアーティストに興味を持っていたものの、ビンボーだったので楽譜やらCDやらあんまり買えなかった。なので少ない予算で優先的に買っていたギターマガジンの記事は知らないアーティストのものでもスミズミまで目を通して勉強した。「イイモンネ、勉強材料はメタルでなくてもイイモンネ。」…だか、興味のないアーティストでもその言葉の中には思わぬヒントがあったりしたのだ。そしてその中に寺内タケシさんのコラム、「寺内タケシのてけてけトーク」があったのだった。

このコラム、非常に勉強になった。話題は、多岐に渡った。

●民謡曲のエレキへの編曲に際して、その民謡のルーツまで調べたという話。

●年末のギター大掃除、その方法についての話。普通のギターメンテの本に書いてるのとは一味違う。

●ステージを意識した練習方法についての話。チョームズイ。

 

などがとてもためになった。全部をここで説明はできないが…まず、3つ目の練習方法を紹介しよう。その練習方法とは・・・

「立った状態で、ギターを持ち(当然ストラップで下げる、演奏するときのスタイル)、頭の上にピックを持った右手を置く。そしてそこから一気に、任意の弦をピッキングする」

文章にするとカンタンである。では早速やってみよう。

・・・・・・・・

できた?

・・・できないでしょ?

できない人の方が圧倒的に多いハズだ。だってめちゃくちゃムズイ。

 

「そんな練習、ジッセンテキじゃねーよ」とウッタエル方もおられるだろう。

ジャズの方はそれでいいだろう。音楽を奏でることがすべてならば不要な練習だ。

でもロックの奴がそう言うならワシは反論したい。

この練習の真意は「どんなに過激なステージパフォーマンスをしても演奏はシッカリデキナキャイカン」という教えなのだ。速弾きがうまくてもステージで直立不動で、ストラップなんかチョー高いとカッコ悪いぢゃないか。そういうメタル系ギタリストを見るとザンネンな気持ちになる。

めちゃくちゃにヘッドバンキングしても、ピートタウンゼントのように右手ぐるぐる振り回しても、イングヴェイのようにギターぐるぐる振り回しても、「狙った音は外さない」そんなステージパフォーマンスが出来てこそカッコイイのだ。

寺内さんのコラムではそういった単にうまく演奏するという事以外で大事なナニカを学ばせてもらった気がする。

 

もう一つ「津軽じょんがら節」の記事が面白かった。内容詳細は時間の都合でカットしてしまうが、この記事によってワシは津軽三味線に興味を持った。ちょうどそのころ津軽出身だった父が津軽三味線のCDを買ってきた。ナイスタイミングだ。寺内さんのコラムで興味を持っていたワシはそのCDに一時はまることになった。

津軽三味線はのピッキングはめちゃくちゃすごい。ギター小僧、ギター少年、少女のみんなは後学のために是非津軽三味線を聞いていただきたい。「ピッキングは津軽三味線に学べ」だ。何しろダイナミックだ。ギターでもピッキングの強弱云々は言われるが、その比ではない。津軽三味線の曲はフェイドイン、フェイドアウトのような音量の変化も曲の一部として頻繁に出てくるが、そらをすべてピッキングで表現する。チョー勉強になるのだ。勉強になるといっても「おまえ勉強好きね」とか後ろ指をさされるようなものではない。聴けばハマるナニカガそこにはあり、はまることで得るものが大きかったのだ。テケテケトークがその扉を開けてくれたことに感謝なのであった。他に津軽三味線の話を積極的に話すギタリストを知らない。

たしか、1年くらいはそのコラムはあったのだが、気がついたら終わっていた。他にもためになる面白い話があったと思うが、ザンネンながら思い出せない。

コラムも終わって何年も経過した20代のあるとき、寺内さんの生ステージを見る機会に恵まれた。その時に津軽じょんがら節が演奏されて狂喜したね、ワシ。ピッキングもすごかったな。

リットーミュージックさん。このコラムもう一度読みたいゾ。若いヤツラに読ませたいゾ。復刻してくれませんか?

最後にもう一枚モズライトの勇姿。

最後にもう一枚モズライトの勇姿。

 

 

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