上表のハムバッキングモードはよく使われるミニスイッチやスイッチポットの場合は「F⇒Cのハムバッキングサウンド」⇒「Cのシングル」⇒「Cのシングル」⇒「Cのシングル」⇒「C⇒Rのハムバッキングサウンド」という組み合わせが多いと思います。ロータリースイッチでも同じ配列にできますが、「Cのシングル」が3ポジションも重複してしまうのはせっかくの5way switchの機能が生かし切れていないし、演奏上もちょっと使いにくいので、今回はできるだけサウンドバリエーションを多くすることと、5way Switchでのポジション選択でリア側のポジションではストラトらしいトレブルの効いたサウンドも使えるように上表のようにアレンジ。試しに弾いてみたところ結構扱い易かったです。2番目の「(F+Rハーフトーン)⇒Cハムバッキング」の音は言ってみれば「シングルコイルのハーフトーンとハムバッキングの両方の特長を持ったサウンド」です。もともと狙った音ではなかったのですが意外と面白い音で、演奏の中でも生かせそう。疑似的に2ハムのギター的に使う場合は1,2,3番が通常の3wayスイッチの2ハムギター的に使うポジション、お得なおまけとして4,5番でシングルコイルの音も出せるという感じでしょうか。名付けてFat Tone Mode 。
動画も撮ってみました。まずはノーマルモード⇓
次にFat Tone Mode。太いハムバッキングサウンド⇓
ハーフトーンモードの方はストラトで最も良く使われると思われるフロントのシングルサウンドだけは残して他の4ポジションがハーフトーンとなるようにしました。5Wayの1,2番の音は通常のストラトと同じ。3番は2番と同じで、4番は常のストラトのハーフトーンよりもより煌びやかさが増したそれが出せます。5番はテレキャスターのセンターポジションのような音。名付けてBell Tone Mode。
ロータリースイッチは演奏中に積極的に切り替えるのは慣れないと難しいので「ロータリースイッチは曲に合わせたモードをあらかじめ選択してそのモードで一曲弾く。曲に合わせてモードを選ぶ」という方向性のアレンジです。なのでBell Tone Modeでは全部のポジションをハーフトーンにする配線ではなく、よく使うシングルコイルのポジションも選べるようにしていた方が演奏上は有利なので、今回はフロントのシングルも出せるようにしたのですが、これはアレンジによってセンター、リアのシングルサウンドを出せるようにもできます。ミニスイッチを使う場合もそうなのですが、こういった改造はサウンドバリエ―ションはかなり増やせるのですが、改造後、意外と使いにくかったり、実際に使うサウンドがノーマルの時と変わらないといった事にもなりがちなので、改造の前に「どういう使い方をするか」を想定して、自分にとって使いやすい仕様を考えておくと失敗は少ないと思います。