「considerations」カテゴリーのアーカイブ

ウチのお店に時々顔を出してくれるお客様から聞いた話。海外のウェブサイトの情報だそうなのですが、「初期のFender USA Stevie Ray Vaughanストラトには指板にハカランダが使われている個体がある」という都市伝説的な情報があるそうです。

実際のカタログスペック上は「パーフェロー」という材。これは通常のローズウッドに比べると比重がちょっと高い材です。実際にSRVが愛用したあのボロボロのストラトは63年のネックなので指板はラウンド貼りですが、FenderのSRVストラトはスラブ指板。スラブの方が製造はラクなのでその辺オトナの都合による仕様なのでしょうか?ラウンド指板のサウンドに近づけるために、あるいはSRVの極太弦によるアタッキーな部分を出すためにローズより硬い「パーフェロー」を指板を採用しているのではないかと勝手に推測しています。

話がそれました。カタログ上はパーフェローなんだけど、何かの都合でハカランダを使ったものがあったというウワサ・・・。この話を教えてくれたお客様は、どこかの中古店でちょうどその都市伝説の年代に合致するSRVストラトを発見して購入、当店にも見せに来てくれました。

⇓これだ。

当店の売り物ではなくお客様の所有品のSRVストラト。

当店の売り物ではなくお客様の所有品のSRVストラト。たしかに指板がやけに濃だ・・・

そして指板の拡大写真⇓

確かに模様はハカランダ風だけど・・・

確かに模様はハカランダ風だけど・・・

拝見してみると模様がハカランダのように見えます。色合いがちと違う気がしますが、経年で変化したのだとしたら・・・!

このSRVストラト、当店で011~049の弦を張って調整させてもらったのですが音もとてもいい感じでした。先の話によるプラシーボ効果もあるのかもしれませんが、まあいいじゃないですか、そういう夢のある思い込みも。

アメリカの人はその辺おおらかというのは実際にあるみたいでこういう話は他にも結構あります。Fenderのヴィンテージギターでもそうですが、Gibsonでもあるみたいです。例えばES-175ですが、カタログスペックでは「メイプル-ポプラ-メイプルのプライウッド」がトップ材になっているんですが、実際には「メイプル‐スプルース(!)-メイプル」とか「メイプル‐マホガ二-(‼)-メイプル」の個体があったりするそうです。「おっと、ポプラの在庫がないじゃんかぁ。」というシチュエーションでその辺にあったスプルースとかマホガニーを使っちゃってるんでしょうか。それとも「この薄いスプルース、捨てるのもったいないぜ、175の合板にしちゃおーぜ!」的なノリでしょうか。こういうおおらかさは個人的に好きです。

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以前にもテレキャスで比較してみた「Bigsbyによる音の違い」、今日は下写真の日本製のCASINOで試してみました。

同じくElitist CASINO、後付けのBigsby B3。

同じくElitist CASINO、後付けのBigsby B3。

Elitist CASINOノーマル(ビグスビーなし)

Elitist CASINOノーマル(ビグスビーなし)

比べてみて大まかに以下のように感じました。

①Bigsbyを載せている方が低音が豊か。一方高域のキラキラした感じはノーマルの方が出ている。

➁Bigsbyを載せている方が若干サステインが弱い。

③生音の音量はノーマルの方が少し大きい

④Bigsby B7での比較(以前ES-330で比較したことがあります。)に比べると差は小さい

という感じです。今回はB3を使用していますが、B7程サウンドの変化はない印象です。

動画も撮ってみました。まずはクリーン。

次に少し歪ませた音。ロングトーン中心に弾いています。

極端な差は出ていませんが高域の出方なんかはよく聴くと分かると思います。低域の出方は正直なところ実際に弾いたときほどの差が動画からは感じ取れないのですが、それでもじっくり聴くと差があります。サステインはアンプを通した音量では元々フィードバックしやすいギターでもあるのでBigsby B3の方でも音は伸びていてそんなに差は感じませんでしたが、生音だとノーマルの方が長く感じました。

B3はボディトップに穴を空けずに取り付けられる「より簡易的なBigsby」という印象で、ボディトップを加工したくない場合や簡単にほぼ元に戻せる(ストラップピン回りにネジ穴が残る)のが魅力ですが、「B7を載せたときのよりも控えめの変化」を望む場合なんかにも良さそうです。Bigsbyならではの緩やかなビブラートはB3でも堪能できますし、テンションバーがない分チューニングの狂いは少なそう。でも構造上ブリッジに掛かっているテンションが弱く、1弦などは指で強く引っ張り上げるようなピッキングをしたりチョーキングしたりするとブリッジの駒から弦が外れてしまいやすいので、その辺を踏まえて弾かないとイカンですね。もっとも慣れている方は演奏中に弦が駒から外れても何事もなかったようにさらりと直してしまうのかも・・・ByrdlandでロックをやっているTed Nugentのように。