その昔、オイラは初期のフロイドローズを強引に載せた改造ストラトを¥100で手に入れた。当時はメタル小僧だったのでハムバッカー搭載のトーカイレスポールじゃなかったラブロックモデルでOzzy OsbourneやExtremeなどギター(ギタリストと言った方がイイかも)に花があるハードロック/メタルのバンドのコピーに性・・・じゃなかった精を出していたが、一方でCharさんのようなトリオでかっちょええのもやりたかった。たしかK-On部室で先輩がPink CloudのBrain Messageという映像を見ていてそいつに衝撃をうけたんだった。
ちょうどこの頃には件の¥100ストラトを入手していたので、普段とは違うストラトを武器にCharさんのコピーに挑戦と相成った。そのバンド名が「Oira」だ。 前述の映像が衝撃だったのでやはりPink Cloud的に「複数のメンバーが歌っちゃう」というチームを結成。ドラムに同じくChar大好きの「よっち」。メタリカのコピーバンドでギターボーカルも務めているマルチ君だ。ベースはK-On部長も務めるV(「ブイ」と読む)。前出のMappyやMapⅡとは違って曲をものにするのに速弾き的テクを駆使する曲はほとんどないのでギターの技術的にはNo Problemかと思われたが、そうはいかなかった。まず弾きながら歌うのが大変だ。それに、件の¥100ストラトは何しろ無理な改造がされていてどうセッティングしても弾きにくい。あとやっぱりトリオだとバンドの一体感や隙間を隙間と感じさせない聴かせ方が大事になるが、そこもやってみるとムズイ。バンドマンとしての未熟さを痛感したし、実はメタルなテクなどはオーセンティックなロックでは通用しないのだった。激しく歪んだ音だとごまかしくが効くのだね。なのでとっても勉強になったし、やっていて面白かったんである。 やった曲は
①Wasted
➁All My Love~B・Y
③Funk & Roll
④金星のライオン
⑤Without Love
⑥Stand
⑦Drive Me Nuts
⑧Every Breath You Take
⑨からまわり
こんなところ。もっとあったけど忘れちゃった。⑧はポリスの名曲。それ以外はCharさんの曲で⑥がサイケデリックス、あとはPink Cloud(JL&C)。もうCharさんに影響受けまくりなのだった。⑧だけ「?」という方もいるかもしれないが、いい選曲だと思ったのでやったのだ。文句あっか? トリオで全員ボーカルもとれる(おいらはめちゃくちゃ練習した上での話ですけどね)という企画だったんだけど、全員「楽器奏者」でもあるし、インギーやゲイリームーアのように「テクニカルだけど聴かせるメロディー」なギタリストに強い影響を受けているオイラとしては「演奏を聴かせる」ということに集中する曲もやりたい。そんなわけでほぼインストの④や③が選ばれた。④は今でも大のお気に入りでつい先日も店の商品のデモ動画で弾いている(原曲とはだいぶ違うけど)。Oiraを始めたときにドラム担当のよっちが勧めてくれた曲だったのを覚えている。かなりジャジィなコード進行で耳コピが大変だった。そういえばこの曲はストラトじゃなくてラブロックで弾いた。
Pink Cloudの曲が多いので当然ツインボーカルパートも多い。主にオイラがCharさんのパート、よっちがジョニーさんのパートという感じでいい感じにできたと思う・・・というのは当時の感想。でも後で考えると特にギターは「HR/HM」な部分があからさまに出てしまっていてモノホンのファンの方から苦情が来てもおかしくなかったかも。Drive Me Nutsの16分の刻みなんて5弦開放をブリッジミューとして「ズクズク」とまるでメタルのリフのように弾いてたし。Standは全然違った感じだったと思うし。 機会があればまたトリオ編成でCharさんとかジミヘン的な曲をまたやってみたい。 そういえば、このOiraで使った¥100ストラトはその後「店長君」の店の試奏用ギターになっていたとこのブログのどこかで書いていたが、先日店長君から「今は試奏用にはしてなくて店のディスプレイの中に飾りとして納まっている」とのことだった。ついにその役目を終えたようだ。お勤めごくろうさん。