「フレット擦り合わせ」タグのついた投稿

フレットの擦り合わせと塗装部のクリーニングを完了したSG1500。

先日レストアに取り掛かったYAMAHA SG1500のフレット擦り合わせと指板のクリーニング・コンディショニング、塗装部のクリーニングまで完了しました。クリーニング前はこの時代のYAMAHAギターでよく見られる塗膜の白濁はないと思っていましたが、クリーニングを済ませてみると汚れの下に隠れていた白濁が現れてしまいました。真っ白になっているような重症ではなくボディトップ側などは上の写真の通り、少し白っぽい程度ではありますが、ボディバックやヘッド表側にもよく見ると白っぽくなっている部分があるので中古品として出品する際の価格を想定より下げることになりそう・・・。しゃーない。でも汚れを取って元の状態よりだいぶ綺麗になりました。傷や打痕もありますが中古80’sYAMAHA SGとしては普通に見られるくらいの損傷程度なのでまあまあの状態でしょうか。

ボディトップ&バック。よく見ると白濁がありますが、表面の堆積していた汚れは綺麗に取り除けました。塗膜表面をワックスで仕上げたので触り心地にもイイ感じ。

Before:元々はこんな感じで汚れていました。

だいぶ汚れがついていたヘッドもきれいになりました。こちらもボディ同様汚れの下に少し白濁が出てきています。

Before:クリーニング前のヘッド。ペグの周りを中心に汚れがこびりついていました。ペグはまだクリーニングしてません。

フレットは一か所だけ浮きが出ていた部分の修正と全体の擦り合わせを行いました。元々の状態は前回の記事の写真の通り、ローポジション側のフレットの表面に凹みが少しできている程度だったのですがそうした凹みなどはすべて解消。指板の清掃とコンディショニングも行い綺麗になりました。

Before:擦り合わせ&クリーニング前のフレット&指板。

本日はここまで。この後は半端な状態のボディのシールド(導電塗料を塗った部分)の再処理とコントロールとトグルスイッチのキャビティのパネルの制作、金属部品やプラパーツのクリーニング、配線・組み込みといった流れです。他に同時進行の依頼なども複数あるので、時間が出来たときにちょこちょこ進める感じでまだまだ先は長い。

 

 

 

広告

Gibson L5-Sのコピーモデル、Greco LS-120CRSのメンテナンス開始。

昨日からメンテナンスを開始したGrecoブランドのコピーモデル、LS-120CRSです。箱物エレキの王様Gibson L5-CESのソリッドギターバージョンとして70年代に生産されていたL5-Sのコピーモデルで88年から数年間しか製造されていなかった中古市場でも非常にレアなモデル。コピー度は非常に高く、こうしたコピーで省略されがちなマルチピースのネックやコントロールキャビティの木製カバーまで再現。Grecoの中でも高級機であったようでエボニー指板、ヘッドのインレイには本物のアバロン、多重バインディングなど細部までよく真似したなぁという逸品。

とりあえずばらしてます。ゴールドパーツの劣化が年代の割に少なめです。あとでこれらの金属パーツもお掃除。

ブリッジ部分。一度スタッド位置を変更した痕があります。

ピックアップはグレコのオリジナル(たぶんDRYというやつ)で1芯タイプ。ご来店されたお客様で「これをコイルタップできるようにして使ったら面白いかも」というお話がありました。本家GibsonのL5-Sだとカスタマイズはちょっと勇気がいるかもですがこうしたコピーモデルだとそういう使い方も抵抗が少ないですね。コイルタップ仕様にするには一度PUをばらして4芯に改造するか、4芯タイプの別のPUに交換するかです。

まずはフレットの擦り合わせを行いました。この写真は擦り合わせを終えたところ。

お客様から本機を買い取った時点では弦は012~054(3弦プレーン)が張られていました。レギュラーチューニングでネックほぼストレート、トラスロッドはきつめに絞めこまれていて残りの調整余地は少しという状態。010~など一般的なゲージで使う場合は余裕もありそうですが、ちょっと気になるところ・・・なのでそれも踏まえてのメンテ。悩むのは売りに出す時に貼る弦のゲージですね。Jazzな使い方もいいけど、ノーマルな弦でロックやブルースでも試してみたい。通常は010~を張るのですが・・・う~む悩ましい。

音はレスポールタイプと比べてよりはっきりした粒立ちで音のレンジも広い感じです(弦が太かったことも大きな要因かも)。来店されたお客様にも弾いていただいたのですが、トーンを絞ったジャズフレーズなどもイイ感じなのはやはり「L5からの派生モデル(のコピー)」ということなのでしょうか・・・ポジションによっては少し音が詰まり気味かなとも感じたので、まずフレット擦り合わせを実施。フレットの凹凸はごくわずかで削る量は少なく済む状態ではあったのですが、もともとL5-CESから派生したモデル(のコピー)であることを考えるとJazzギタリストが良く使う012~のセットでもトラスロッドにもうちょっと余裕を持たせたいと考えロー側とハイ側は少し多めに削りました。

フレットすり合わせ後の指板。もともと写真のように艶がありますが塗装してあるわけではなく、エボニー材(本機に使われているのは縞黒檀)は磨くと艶が出てきます。

つづく。

 

 

 

 

長いこと弾かれることなくしまわれていたアコギの調整に着手。

長いこと弾かれることなくしまわれていたアコギの調整に着手。

お客さんから預かったアコギ。何年もしまわれていたそうで、久しぶりに出してきたもの。ちゃんと弾けるようにしてほしいという依頼で、全体を確認、トラスロッドが入っていないギターで若干の順ゾりですが、フレット擦り合わせで何とかなりそう。あとフレットが浮き出ている箇所があって音が詰まるのでその修正。ナットは擦り合わせの際に邪魔になりやすいのでいったん取り外して、本日擦り合わせとフレット浮期の修正を済ませました。お預かりした時点ではフレットがサビサビだったのですが、擦り合わせを経てピカピカに。指板上には手垢がべったりと固着していたのでそれも綺麗にしました。上の写真がそれら作業を終えた状態。

明日、ナットを取り付けて弦を張ってみます。

SJ800メンテの続き。フレットのサイドに塗料がたくさんついてました。

SJ800メンテの続き。フレットのサイドに塗料がたくさんついてました。落せる部分は先に落としたのですが、よく見ると写真のようにまだ残っていました。

昨日着手したYAMAHA SJ800のメンテ、今日はフレットの擦り合わせ。上の写真は擦り合わせ前にフレットのサイドを狙って撮ったものです。黄色くこびりついているのはトップコート(塗料)。この写真を撮る前にできるだけ落としておいたおですが、まだ残っていました。

メイプル指板のネックはフレットを打ってから塗装をするので、多少はフレットサイドに塗料が残っていることが多いですが、フレットの擦り合わせをこなう際に頂点付近の塗料は落ちます。なのでフレットの一番高い部分まで塗料がついていることはあんまりないと思うのですが、今回のSJ800はフレットの頂上付近までべったり塗料がついているフレットが多かったので、おそらくは以前擦り合わせをした際にフレットサイドのエッジを丸める加工を省略したか、何かの理由で控えめに行ったのではないかと思います。

まずはマスキング。青と黄の2種類のマスキングテープを使用しています。青の方が粘着力が弱くなっています。剥がす際に塗装も一緒に剥がさないように青を下に貼って、黄のテープを重ねて2重にマスキング。

まずはマスキング。青と黄の2種類のマスキングテープを使用しています。青の方が粘着力が弱くなっています。剥がす際に塗装も一緒に剥がさないように青を下に貼って、黄のテープを重ねて2重にマスキング。

全体を擦り合わせて、フレットの高さを揃えた後、平な面が広くなったフレットのエッジを落としてゆきます。一番右がサイドのエッジを落とし終えた状態。右から二番目はその途中。左側はエッジを落とす前の状態。赤のマジックを頂上に塗ってフレットの頂点を確認しやすくしています。

全体の高さを整えてから、平な面が広くなったフレットのエッジを落としてゆきます。一番右がサイドのエッジを落とし終えた状態。右から二番目はその途中。左側はエッジを落とす前。赤マジックを塗ってフレットの頂点を確認しやすくしています。

元々の状態でフレットの頭がかなり平らになっていたのですが、高さの不揃いもあったので改めて頂点を揃えました。ここまででフレットの頂上の幅は1.2~1.5mmくらい。フレットエッジを削り落としてゆき、この幅を0.4mmくらいまで狭めました。上の写真の後でさらに細かい目のヤスリで追い込んでゆきます。

仕上げにコンパウンドでフレット全体を磨いて終了。こんな感じになりました。

仕上げにコンパウンドでフレット全体を磨いて終了。こんな感じになりました。これでまだまだ弾きこめるんじゃないかと思います。

 

ブリッジのクリーニングも行いました。

ブリッジのクリーニングも行いました。

お店を開けている時間はお客さんが来たら、すぐに応対できるようにフレット擦り合わせのような繊細な作業は一旦中断します。なので作業は断続的。今日は他にブリッジのメッキのくすみ取りと昨日のシールドのアース配線を行いました。

ボリュームポットにアース線を半田付け。導電塗料のシールドも完了。

ボリュームポットにアース線を半田付け。導電塗料のシールドも完了。

あとはナットだな。

DSCF5740

50th Anniversary American Deluxe Stratocasterです。残念ながらウリモノではなく、お客様からお預かりしたギター。フレットがかなりぼこぼこに摩耗していたため特価で購入したそうで、そのフレット擦り合わせをウチでやらせていただきました。Fender Samarium Cobalt Noiseless PU(SCN PU)、S-1スイッチを搭載して、スイッチでシリーズ接続(ハムバッキング)と通常のシングルコイルサウンド(このPUはハム構造だけど)を切り替えできます。

昨日フレット擦り合わせを終えて弦を張り、本日調整まで完了。音の方も確認してみました。

①クリーン。アンプはFender Vibro King。アンプのEQはすべてセンター。

 

➁クランチ。アンプのセッティングは①と同じ。歪はWEEHBO Effekte JTM Drive。JTM DriveのEQもすべてセンター。

 

③ ➁をBB Preampでゲインブースト。BB PreampのEQもすべてセンター。

 

オーバーホールでお預かりしているYAMAHA SG

オーバーホールでお預かりしているYAMAHA SG

オーバーホールでお預かりしているYAMAHAの名機SG、ネックに波打ちも見られたので、それらの解消のため指板修正では狙ったポイントを多めに削りました。当然、削り過ぎに用心しつつ、こまめに直線とRを確認しつつ時間をかけて作業しました。

指板を削って、面を出している途中。写真お左上にあるのは「直線」を確認するためのストレートエッジと指板の「R」を確認するゲージ。

指板を削って、指板面の直線を出している途中。写真の左上にある定規のようなものは「直線」を確認するためのストレートエッジと四角の板は指板の「R」を確認するゲージ。ここまでは先週までに終えていた作業。

本日はフレット打ち⇒フレットエッジ処理⇒擦り合わせ⇒指板の保湿処理まで終えました。指板修正で指板の直線をしっかり出せているのでフレットを打った時点でフレットの高さがそろっている状態で擦り合わせはスムーズに終了。

フレットを打ち、擦り合わせを終えた状態。

フレットを打ち、擦り合わせを終えた状態。このままでも作業前に比べ格段にきれいですが(当然ですが)、まだまだ綺麗になります。

指板を専用のオイルで保湿処理。長年弾かれていないギターだと、指板の脂分が抜けて色が薄くなっていることが多いですが、オイルで処理することで色の濃い指板に戻ります。

指板を専用のオイルで保湿処理。長年弾かれていないギターだと、指板の脂分が抜けて色が薄くなっていることが多いですが、オイルで処理することで色の濃い指板に戻ります。

こちらのSG、作業予定が大分押しているので、明日も引き続き作業します。

昨日のネック折れのギターのトラスロッドカバー。曲がってしまっています。使えないことはありませんが・・・

昨日のネック折れのギターのトラスロッドカバー。先っぽが曲がってしまっています。使えないことはありませんが・・・

昨日のネック折れの記事のギターのトラスロッドカバー、変形してしまっていました。使えないことはないのですが、突板が新しくなったことで見た目のバランスは悪い気がするので突板で使用したエボニー材の余りを削り出して作り直しました。

これだ⇓

エボニーの板材を削ってトラスロッドカバーの形に成形。

エボニーの板材を削ってトラスロッドカバーの形に成形。

両面テープで付けてみました。いい感じです。

両面テープで付けてみました。いい感じです。

見た目の印象を確認するために両面テープでヘッドにペタリ。うん、いい感じだ(自画自賛)。もとにしたエボニー材は突板で使用したものと同じなのにだいぶ色合いが違うのは仕上げ処理の違い。突板はまだこれから工程が残っているので仕上げはしていません。木材の木目が出ていると工程の途中でも綺麗に見えるので「このまま出来上がりでもいいなぁ」といつも思ってしまいます。木製パーツは大好きなんですが、「木目フェチ」なのかも・・・

そして、近々出品予定のPRS Custom 22のメンテにも着手。エボニー指板、57/08TMPUにカラーはBlue Clab Smokeburstという滅多に見られない超レア仕様です。フレットの減り具合が微妙で、弦による溝が出来ているものの、それ程深くはなく、音程もOK、ビビりも特になくそのままでさっさと出品してもよさそうなんですが、折角の高級機なのでフレットの擦り合わせをすることにしました。

擦り合わせ前に指板の保護のためマスキング中。青のマスキングを下に貼り、その上から黄色のマスキングでカバー。

擦り合わせ前に指板の保護のためマスキング中のCustom22。マスキングは青と黄色が写っていますが、青をまず貼り、その上から黄色で2重にカバーしています。1重でも丁寧に作業すれば大丈夫ですが、ウチでは念のため2重がデフォルト。テープはただ色が違うだけで無くて実は粘着力が違うものを使い分けています。

そしてトレモロを外して一度分解してクリーニングし、組み上げ。

ブラスブロックのシンクロタイプトレモロ。

クリーニングを終えたブラスブロックのシンクロタイプトレモロ。

買い取った段階ではそこそこ汚れがついていたのをクリーニング。手前にあるネジ穴は汚れがついているとアームの動作が不安定になる原因になるので念入りにきれいにしました。ハイエンド機でよく見られるブラス製のブロックは表面のくもりを目の細かい研磨剤でピカピカに磨き上げ、曇り止めの保護剤で仕上げ。些細にことですが曇りをとると高域が少ししっかりするように思います。

本日はここまで作業終了。