11月, 2016 のアーカイブ

非常にレアな60年代のTeisco EP-8

非常にレアな60年代のTeisco EP-8

最近人気上昇中のビザールギターの中でも人気のあるブランドTeiscoのEP-8というフルアコ、60年代の製造品です。古い楽器ですので相応の経年劣化が見られました。主な症状は・・・

①バインディング、ポジションマークの剥がれ・材の収縮・変形による隙間

➁電気部分のガリ取り

③5弦開放のビビり

④リアとフロントの音量差が大きすぎ

⑤フレット浮き

など。あとは「ものすごい量のホコリ」が胴体内部に堆積していたので掃除が大変でした(笑)。指板とブリッジのローズ材はカラカラに脱脂していてだいぶ色も抜けていましたが、専用のオイルで磨いて本来の色合いに戻りました。時間がかかったのは①。何しろ隙間だらけ、剥がれだらけという状態で、演奏する際にもはがれたバインディングがカパカパと変な感触。ナット付近はバインディングが完全にはがれていたので油断しているとバリバリと剥がれが広がってくるという状態でした。剥がれを接着し、隙間を埋めるのに3日ほどかけています。

経年による材の収縮・変形によりポジションマーク周辺やバインディングには隙間や剥がれが多数見られました。左はメンテ前。右はある程度までメンテした状態。指板の色が薄いのは経年で指板材がすっかり脱脂しているからです。これもあとから専用のオイルで磨いて一番上の写真にみられるように本来の色合いに戻りました。

経年による材の収縮・変形によりポジションマーク周辺やバインディングには隙間や剥がれが多数見られました(写真左)。左はメンテ前。右はある程度までメンテした状態。指板の色が薄いのは経年で指板材がすっかり脱脂しているからです。これもあとから専用のオイルで磨いて一番上の写真にみられるように本来の色合いに戻りました。フレットが浮いて音詰まりが出ている箇所もありましたが、幸い打ち替えはせず、打ち直しで解消。

赤矢印の部分にも隙間が。50年もたつと小いったバインディングは収縮していることが多いです。隙間を埋めて表面の引っ掛かりをなくし、スムーズに弾けるようにしました。

赤矢印の部分にも隙間が。50年もたつと小いったバインディングは収縮していることが多いです。隙間を埋めて表面の引っ掛かりをなくし、スムーズに弾けるようにしました。

ボリューム、トーン、スイッチにガリがありました。開けてみると埃だらけ。右写真はホコリを取り除いてPOT内も洗浄を済ませたところ。これでガリは解消。ボディ内にも同じように埃が堆積していたので掃除しました。

ボリューム、トーン、スイッチにガリがありました。開けてみると埃だらけ。右写真はホコリを取り除いてPOT内も洗浄を済ませたところ。これでガリは解消。ボディ内にも同じように埃が堆積していたので掃除しました。

部屋の電灯のスイッチのようなPUのOn/Offのスイッチ。これも激しいガリがありましたが、掃除と接点洗浄等で復帰。年代を経てもクリーニングで復活するのは日本製部品のすごいところ。

部屋の電灯のスイッチのようなPUのOn/Offのスイッチ。ここもボリューム部分のようにほこりにまみれていました。これも激しいガリがありましたが、掃除と接点洗浄等で復帰。年代を経てもクリーニングで復活するのは日本製部品のすごいところ。

リアの音がフロントに比べて極端に小さかったのですが、元々のクッションはぺったんこにつぶれていてPUを上げられなかったので新しくクッションを制作して交換。音量バランスもこれでOK。

リアの音がフロントに比べて極端に小さかったのですが、元々のクッションはぺったんこにつぶれていてPUを上げられなかったので新しくクッションを制作して交換。音量バランスもこれでOK。

ローズウッド製のブリッジも脱脂してカサカサでした。やはり掃除した後専用のオイルで磨きました。

ローズウッド製のブリッジも脱脂してカサカサでした。やはり掃除した後専用のオイルで磨きました。

5弦のナット溝が深くなりすぎており、開放弦で強いビビりがありました。今回はナット溝を一度埋めて掘りなおすという対処をとりました。

5弦のナット溝が深くなりすぎており、開放弦で強いビビりがありました。今回はナット溝を一度埋めて掘りなおすという対処をとりました。

トラスロッドが入っていないギターなのでサウンドは「木の鳴り」という感触が強い感じです。ショルダー部分にある部屋の電灯のスイッチのようなスイッチはPUのOn/Off。意外と操作しやすいです。

動画。一本目は全編フロントPUのみ使用で、Toneを使用して音色を変えています。Toneを回す方向が通常と逆なのが面白いところ。

 

2本目はリアも使用。

ブリッジの構造から音程がかなりアヤシイのではないかと思っていましたが、ちゃんと調整すれば問題ありませんでした。今回は010~046の弦を張っていますが、トラスロッドが入っていないネックでも全然大丈夫。古いギターなので、今更木材のクセが強く出たりはしないでしょうから、保管さえしっかりすればまだ長く付き合えそうです。

 

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ポップインストバンド LUCA

Posted: 2016年11月26日 カテゴリー: ギターショップでの一日
Lucaのアルバム、News!

Lucaのアルバム、News!

ポップインストバンドLucaのベーシスト、日高真夢さんがご来店してくださいました。Lucaは2007年に日高さんとSaxのWaKaNaさんとで結成、その後にドラムの渡邊シンさん、鍵盤の船木泰斗さん、ギターの大貫慧さんといった国内の若手テクニシャンたちが合流、現在までにアルバムを3枚発表しています(上の画像は9月に発売になったばかりの3rdアルバムの内ジャケ)。メンバー全員他のユニットなどでも活躍されているのでご存知の方も多いでしょう。上の画像をクリックするとLucaのウェブサイトに飛びます。ご興味ある方は是非!

メンバーから想像すると馬鹿テクフュージョンインストを想像してしまいそうですが、アルバムNewsを聞くと、ポップでキャッチーなメロディがあふれ、その中に各パートの抜群のテクニックと絶妙なアレンジが冴えていて耳に馴染みつつ、なおかつ聞きこむとまた発見がある、そんな音楽です。

Heavy Gauge Guitarsでは販売しているギター、ベースについてはなるべくデモ動画をYoutubeにアップしているのですが、僕の目下の悩みとして、(僕はベースの演奏については初心者なので)「僕(へびげの店主)が弾いたベースの動画はギターを弾いているような感じが多くてベースのデモ動画としては不満が大きい」というのがあります。今回日高さんにその話をしたところお店のベースのデモ動画を一本撮らせていただけました。ありがたいお話です。超感謝!

これだ⇓

ベースは数か月前に出品しているYAMAHAの70年代末BB-1000.⇓

70年代末のYAMAHA BB-1000

70年代末のYAMAHA BB-1000

日高さんありがとう!

ようやくメンテ完了!

ようやくメンテ完了!

随分時間がかかってしまいました、Chaki P-1ようやく本日デビューさせました。今回行ったメンテは以下のリンクをご参照ください。

Chaki P-1のメンテ①

Chaki P-1のメンテ➁

Chaki P-1のメンテ③

Chaki P-1のメンテ④

以下はサウンドチェックの様子です。まずはピック弾き。

指弾き。

個人的には家でポロポロとつま弾きたいギターです。

 

 

 

ブラスの角材を削り出してブラケット本体を制作。

ブラスの角材を削り出してブラケット本体を制作。

Chaki P-1のピックガードを作ったものの、それに使用するブラケットが既製品では合わなかったのでブラスを削り出して自作しました。ブラスを選択したのは、出来上がった直後はピカピカですが、時間が経つとくすんで古臭い外観になるので、このChakiの外観に合うかなと思ってのことです。なので、このピックガード、ブラケットに付随するネジはすべてブラス製の無メッキで統一。上の写真の奥側にあるのが元々のブラスの角材。それを荒削りしている途中が手前。フライス盤があればサクサクできそうですが、そんなデカイ機械はないので基本手作業です。

だいぶ形になってきました。シャフトが通る穴は既製品では単なる穴ですが、ナットが緩んだりしたときにグラついてしまうトラブルが起こることが考えられるので今回制作したものではその穴もねじを切りました。作ったものは1か所はネジを切っています。

だいぶ形になってきました。シャフトが通る穴は既製品では単なる穴ですが、ナットが緩んだりしたときにグラついてしまうトラブルが起こることが考えられるので今回制作したものではその穴もねじを切りました。作ったものは1か所はネジを切っています。

荒削りを終え、仕上げ研磨まで行った状態。左側が今回制作したブラス製。右側は既製のES-175タイプ。だいぶ形が違っているのがわかります。

荒削りを終え、仕上げ研磨まで行った状態。左側が今回制作したブラス製。右側は既製のES-175タイプ。だいぶ形が違っているのがわかります。

シャフトを取り付けた状態。完成が見えて一安心しているところですが、仮止めしてこの後さらに微修正しました。

シャフトを取り付けた状態。完成が見えて一安心しているところですが、仮止めしてこの後さらに微修正しました。

取り付け完了!

取り付け完了!

ようやくP-1にピックガードを取り付けることができました。今日はもう時間切れなので後日サウンドチェックしてようやく出品です!長かった・・・

 

Chaki P-1げを張ってネックの調整まで完了。あとはピックガード。

Chaki P-1げを張ってネックの調整まで完了。あとはピックガード。

前回のつづき。結局ピックガードは自作して取り付けることにしました。完成しそうでなかなか出来上がりませんが、とりあえず弦は張ってネックの調整も済んでいるので、ちょっと弾いてみました。弦はPhospher BronzeのLight Gaugeを張ったのですが、随分弾きやすくなりました。もちろんそうなるためにフレット交換したのですが、実は元々ネックのサイドが過去の擦り合わせのためかかなり鋭角に出ていて、握り込んだ時の違和感が強かったのでこれを削り落としてネックシェイプもより握りやすい形に変更しています。その効果も大きいと思います。個人的にはノーマルチューニングから1音下げて試した時にイイ感じでした。これはより低い音域の方が合うということか、それても弦のテンションが少ない方が合うのかあるいはその両方か・・・。オープンDでの演奏なんかが楽しそうです。

さて、ピックガード。よくある黒白黒の3plyで作るのが手早いのですが、せっかくの古い楽器なので、その外観に合うような雰囲気を持ちつつ既製品とは違ったものにもしたいので木材で作ってみることにしました。木製ピックガードといえば定番はメイプルやエボニーを削り出して作ることが多いと思いますが、高級機の場合です。もともと高級機ではないところや日本製というところもポイントのP-1なので、比較的入手しやすい「さくら」の単板を削り出して作ることにしました。

さくらの単板から削り出したピックガード。

さくらの単板から削り出したピックガード。右側のブラケットは既製品ですが、試したところ合わないことが判明・・・(ToT)

上の写真はピックガードの形に加工を終えた状態。周辺部は匙面(スプーンでえぐったような丸いくぼみ)をつけてみました。ところどころ黒っぽくなっているのは匙面の削り出しに使用する電動工具の摩擦で焦げ付いている部分。それはそれでイイカンジに思えたのでそのままにしています。

サイドの加工。家具でよく見られる匙面という掘り方です。スプーンですくったような丸い溝。

サイドの加工。家具や扉などでよく見られる「匙面」という掘り形状。ちょっとおしゃれ?

そして塗装を済ませた状態。あまりピカピカにしてしまうとイメージと合わないのでラッカーを少ない回数塗り重ねて、乾燥後に表面を軽く以外て完成。

そして塗装を済ませた状態。あまりピカピカにしてしまうとイメージと合わないと考えて木材の質感がなくならない程度にクリアーを数回塗り重ねて、乾燥後に表面を軽く研磨。

表面は木材の質感を残しつつそれなりに映り込みもあるくらいの塗膜・光沢。

表面は木材の質感を残しつつそれなりに映り込みもあるくらいの塗膜・光沢。

裏面。ボディトップ側のネジ位置はエボニーの板材で補強を入れてあります。左側の四角の部分はブラケットを取り付ける部分。実際にギターに取り付ける際はフェルトのクッションも貼ります。

裏面。ボディトップ側のネジ位置はエボニーの板材で補強を入れてあります。左側の四角の部分はブラケットを取り付ける部分。実際にギターに取り付ける際はフェルトのクッションも貼ります。

試しにギターに載せてみました。あとはブラケットを何とかしなければ・・・。

試しにギターに載せてみました。僕好みの見た目になりました。あとはブラケットを何とかしなければ・・・。

ブラケットは既製のES-175タイプで合うだろうとタカをくくっていたのですが、元々P-1のボディに開いているネジ穴を生かす場合は合わないことが判明。おーまいごっど。せっかく取り寄せたのに・・・(T0T)

・・・そういうわけでブラケットも自作します。実は上の塗装前にこの事は判明していたので、どういう仕様にするかはすでに検討済みで材料の手配も済んでいます。それらが届いてから作業再開となります。ずいぶんコストもかかってしまいましたが、その分完成も楽しみです。

先日まで行っていた60年代のChaki P-1のメンテの続き。今日は前回新しく打った1~20フレットの擦り合わせの後で0フレットも打ち、その上で前フレットの仕上げ研磨を実施。

本日の作業完了時の写真。0フレットも打ちました。

本日の作業完了時の写真。0フレットも打ちました。

今回は指板修正した上で新しいフレットを打っているので元々高さはほぼ揃っていましたが、それでも若干の高さの違いをフレット上面を少し削って修正。上面を削るとどうしてもエッジ部分ができてしまうのでさらにエッジを丸くなるように削って形を整えます。

フレットの高さを合わせた後でサイドを削り落として形状を整えている途中の様子。フレット上面の赤い部分は平らなになっている部分。高さを揃える工程よりこちらの方が時間をかけています。

フレットの高さを合わせた後でサイドを削り落として形状を整えている途中の様子。フレット上面の赤い部分は平らさを保つ幅。一番左のフレットはまだエッジを落としていない。

 

擦り合わせ、フレット形状出し、0フレット打ち込みが完了して前フレットを仕上げ研磨した後。

擦り合わせ、フレット形状出し、0フレット打ち込みが完了して全フレットを仕上げ研磨した状態。指板のインレイ部分に複数の大きな隙間ができていたのでそれも埋めてあります。

あとはナットを取り付けて完成!・・・と考えて作業を進めてきていたのですが、そういえばこのギター、入荷時にはピックガードが欠品していました。なしのままでも問題はないと思いますが、ピカピカに磨き上げたフレットを見ていると「ピックガードを付けた状態も見たい」という気持ちになってきます。さて、どうしたものか。

ピックガードは欠品していました。ないとサミシイ。

そういえばピックガードは欠品していました。ないとサミシイ。

 

本日はCustom Shop 69年タイプストラトのナット交換。

本日はCustom Shop 69年タイプストラトのナット交換。

1997年製のFender Custom Shop 1969 Stratocatserです。ナットの交換で昨日お預かりして今日交換を行いました。ナット交換は次のような手順です。

①(弦が張ってあれば)ネック調整、弦高調整を行ってから古い弦を外す。

➁古いナットを慎重に外し、ナット溝内の接着剤を取り除く。

③新しいナットを削り出す。

④ナットを取り付け、弦間を合わせて弦が乗る部分の細い溝を掘る。

⑤弦を張って、④の溝に載せた弦の位置を確認、必要に応じ位置修正、必要に応じてネック調整。

⑥各弦の溝堀り。

⑦ナット上面の研磨仕上げ。

⑧弦高調整・オクターブ調整・トレモロ調整・PU高調整

⑨一日置いてネックの状態か確認。必要に応じて微調整。

という手順です。本日は①~⑧まで行いました。

ナットを取りはずした溝内には古い接着剤などが残っています。これらを取り除いて平滑に掃除しました。ナットは左側がオリジナル。右側がこれから削り出す牛骨の元材。指板のRではなく、ナット溝底のアールに合わせて加工するための罫書きをしてあります。

ナットを取りはずした溝内には古い接着剤などが残っています。これらを取り除いて平滑に掃除しました。ナットは左側がオリジナル。右側がこれから削り出す牛骨の元材(牛骨の無垢材)。ナット溝底のアールに合わせて加工するための罫書きをしてあります。

 

指板のRは7.5inchですが、1弦側はもう少しキツくなっています(写真赤矢印の部分の隙間がわかるでしょうか)。ナット上面はだいたい指板にならったRにします。一方、ナット溝底のRは9.5inchでした。

指板のRは7.5inchですが、1弦側はもう少しキツくなっています(写真赤矢印の部分の隙間がわかるでしょうか)が、今回のお客様は弦高に余裕あるので問題なし。ナット上面はだいたい指板にならったRにしますが、ナット溝底のRは9.5inch。必ずしも指板と同じではないのでいつも確認します。

途中過程をすっ飛ばして、新しいナットを取り付けて溝切まで終わったところ。

新しいナットを取り付けて溝切・仕上げまで終わったところ。写真が暗くてわかりにくいですが、ナット上面はピカピカに仕上げています。

本日の仕上げにトレモロの調整。今回アはフローティングなので、アーミング後のチューニングの状態をポリフォニックチューナーを用いて確認しているところ。概ね良し。

本日の仕上げにトレモロの調整。今回はフローティングなので、アーミング後のチューニングの状態をポリフォニックチューナーを用いて確認しているところ。概ね良し。ポリフォニックチューナー、便利です。

今回のお客様はナット側の弦高は高め(ナット溝浅目)にしたいとのオーダーです。お預かりした時点では1~3弦は溝幅が広がっていて、3,4弦が低すぎ(溝深すぎ)、6弦のみ問題ない状態でしたがそれよりも高い方がお好みとのことで、少し高めに溝を切りました。

一晩おいてからネックの状態を再確認、微調整を行いサウンドチェック。生音では比較的ドンシャリ傾向の個体だと思いました。アンプから音出す際は普段はEQフラット(すべてセンターかすべてフル)にしているのですが、今回はMidを上げて他は下げ目のセッティングで試してみました。⇓

歪はプレキシ系のオーバードライブを使いましたが、ダーティな雰囲気のファズなんかで遊ぶと楽しいかも。

 

 

Chakiのピックギター、P-1初期もの

Chakiのピックギター、P-1初期もの。

内田勘太郎さんの使用で知られるChakiのP-1の初期(60年代)のヴィンテージです。あちこちビリツキや音詰まりもあったのですが、フレットの高さがかなり低いので擦り合わせでは無理があり、思い切ってフレット交換することにしました。フレットを抜いて指板の状態を細かく確認すると、特定のポジションをかなり弾きこんでいたためなのか指板上の直線が崩れている部分もかなりありました。まずは指板修正を行いました。たぶんハカランダと思われる指板は削るとローズウッド特有の甘い香りがします。この香り中毒性がありそう・・・。そして何気にコンパウンドラジウス。現代ではよく聞かれる仕様ですが、クラシックの弦楽器を作っていた工房でハンドクラフトされていたギターなので、それらと同じように各弦毎にしっかり直線が出るように指板を整えるのが普通だったのかな?

ここまでは何日か前に行った作業。古いギターという事もあって状態の変化が怖いのでここで一旦様子見、本日のフレット打ちに至ります。

元々のフレット。低い部分で0.6mmくらいのところも。

元々のフレット。低い部分で0.6mmくらい。0フレット仕様なので、最初から他のフレットは0フレットより低く擦り合わせされていた可能性が高いですが、それにしても弾きこまれていた様子が伺えるわりにフレットの凹みは少なく、それでいてこの高さなので、以前のオーナーさんの時代に何度か擦り合わせも行って摩耗していったのだと思います。この高さになるまでよく使ったなぁという感じです。

フレットを抜き終えたところ。

フレットを抜き終えたところ。

抜いたフレット。時代を感じさせます。左の写真を見るとかなり高さが低いのがよくわかると思います。

抜いたフレット。時代を感じさせます。左の写真を見るとかなり高さが低いのがよくわかると思います。

指板修正前

指板修正前

指板修正後。正面から見るとこんな感じ。

指板修正後。正面から見るとこんな感じ。

斜めに見ると指板に写り込みが出るくらいに仕上げています。

斜めに見ると指板に写り込みが出るくらいに仕上げています。

本日はフレットの打ち込みとサイドの荒削りを行いました。使用フレットはオリジナルよりほんのわずかに幅が広い三晃のミディアムジャンボ。0フレット以外のフレットを打ちこんでからはみ出した部分をカット。サイドの引っ掛かりを粗いヤスリで落としました。フレット溝は当然フレットの脚よりは深くなっています。ですのでここでフレット溝両端は口が空いた状態になっています。この口を埋める作業も行って本日は終了。数日おいてネックの状態を確認した後、埋めた部分を平滑に加工するのと、フレットの擦り合わせ、形状加工を行います。0フレット打ち込みはその後になります。

フレット打ち込みとサイドの荒削りまで終えた状態。

フレット打ち込みとサイドの荒削りまで終えた状態。写真だとわかりにくいですが、フレット溝の両端に開いた口も埋めてあります。

今日はここまで。